SORAZINEは、世界中のヒトとモノをつなげ共鳴する社会をビジョンに掲げるIoTプラットフォーム SORACOMのメディアです。

日本発IoTスタートアップ ソラコムの「今」をお伝えします

Let's try IoT プロトタイピング〜ドアの開閉をモニタリングしよう〜 動画とQAのご紹介

皆さんこんにちは、ソラコムの熊崎です。

6月25日(木)に、生活を少し便利に楽しくするIoTのオンライン講座、Let's IoT プロトタイピング〜ドアの開閉をモニタリングしよう〜を開催しました。

Let's try IoT プロトタイピングとは

いつもの生活を少し便利に、少し楽しくする簡単にできるIoTの仕組みをご紹介するオンライン講座です。

今回の記事では、講座の動画のご紹介と、当日参加者からいただいたご質問に回答します。

f:id:soranaocom:20200608143825j:plain

アジェンダ

  • SORACOM LTE-M Button Plusの通信の確認
  • 磁気センサースイッチの取り付け方法
  • データ蓄積・収集サービス SORACOM Harvest を使いデータを保存する
  • SORCOM Funk を経由しメールで通知を送る方法

必要機材

IoT 体験キット〜磁気センサー〜は、接点入力を兼ね備えた「SORACOM LTE-M Button Plus」と、はんだ付け不要でケーブル接続ができる磁気センサースイッチを同梱しています。

f:id:soranaocom:20200512130128p:plain

IoT体験キット〜磁気センサー〜

オンライン講座の動画とテキストについて

講座で利用しているテキストはこちらからご覧いただけます。

質問への回答

SORACOM LTE-M Button Plus について

Q. 電池はどれくらい持ちますか。待機時の消費電流はありますか。
A. 500~700回の送信ができたというお話をうかがったことがあります。また、待機による電力消費ですが、同型機である SORACOM LTE-M Button for Enterprise が2019年2月に発売されてから1年近くが経過していますが、発売直後から利用し始めたデバイスでも利用できている実績があるため、送信頻度が少なければかなりの期間で待機できます。一方、センサー側が Close(通電している状態)で待機となる場合は消費電力が増えることから待機期間が短くなります。そのため、センサーは普段が Open(電気が切れている状態)になるものをお選びください。
また、 SORACOM LTE-M Button Plusデータ内に batteryLevel という値が入っており、4段階で電池残量目安がわかるようになっていますので、交換時期などにご活用ください。(「0」とは出力されませんので「0.25」となったら交換の目安となります)。

Q. 利用料金はどれくらいかかりますか?
A. SORACOM LTE-M Button Plus は本体価格の他に100円/月の基本使用料に加え、約0.25円/回のデータ通信料がかかります。また、SORACOM Harvest DataSORACOM Funk  等の各種 SORACOM サービスの利用料が発生します。Hosted Funk は試験提供中の機能であり2020年6月現在では無料となっています。動画では利用しませんでしたが、もし外部のクラウドサービスを利用する場合はその費用も必要となりますのでご留意ください。
※金額は税抜きです

Q. 連続して開閉を行った際の送信可能な間隔を教えてください。
A. SORACOM LTE-M Button は乾電池動作を実現するため「信号が発生した時に通信モデム等が ON となりデータを送信する」といった仕様になっています。通信モデムが ON となってからデータ送信を完了するのに通信状況が良くとも 8 ~ 10 秒、長いと30秒程度かかります。その間に発生したデータは無視されてしまうため、送信が終了してから次の送信が行われるようにしてください。


磁気センサースイッチについて

Q. 今回の内容は扉を開けた時にセンサーが反応していましたが、閉じるときに反応させたいときには、どんなセンサーを用意したらよいでしょうか?
A. A 接点型(後述)の磁気センサースイッチをご用意ください。
SORACOM LTE-M Button Plus の接点インターフェイスは Close(通電している状態)の信号に反応できます。また、接点は Close になる条件によって2種類あり、スイッチが ON で Close になる「A 接点」と、その逆の動作であるスイッチが OFF で Close になる「B 接点」があります。一般的な磁気センサースイッチは磁石部とセンシング部が近づく(= スイッチが ON)と Close になる A 接点のものがほとんどですので、これでドアが閉じた時をセンシングすることが可能です。まれに B 接点の磁気センサースイッチがあるため、センサーをお求めになる際はセンサー側の接点仕様(どのような条件の時に Close となるか)をご確認ください。
IoT 体験キット ~ 磁気センサー」に同梱している磁気センサースイッチは、 3本のケーブルを組み合わせることで A 接点と B 接点の両方の動作が可能なセンサー(C 接点と言います)です。動画では B 接点(磁石部とセンシング部が離れた時(= スイッチが OFF)で Close)として動くように設定しました。この動作の切り替え方法はIoT DIY レシピに掲載しておりますのでご覧ください。

Q. 1つのボタンと磁気センサースイッチを使い、ドアの開け閉めの両方のデータを取る事は可能でしょうか。
A. SORACOM LTE-M Button Plus を2個ご用意いただき、開の検出用、閉の検出用として割り当てることで実現できます。
SORACOM LTE-M Button Plus の接点インターフェイスは Close(通電している状態)の信号にのみ反応します(片エッジと言います)。そのため「ドアが開いた時の Close」もしくは「ドアが閉まった時の Close」のどちらか一方の事象のみを検出可能です。開と閉という2つの事象をセンシングしたい場合は、検出したい事象数である2個の SORACOM LTE-M Button をご用意いただくことで実現できます。その際、SORACOM プラットフォームではボタンデバイスに搭載された IMSI(SIM の ID)を識別することができるため、開と閉のどちらに割り当てたボタンからのデータなのかを知る事ができます。
「IoT 体験キット ~ 磁気センサー」に同梱している磁気センサースイッチは、 3本のケーブルを組み合わせることで A 接点と B 接点の両方の動作が可能なセンサー(C 接点と言います)であるため、2個の SORACOM LTE-M Button Plus と 1つの磁気センサースイッチで開閉を知ることができます(接点の種類は前述の回答をご覧ください)。具体的な方法はIoT DIY レシピの「7. SORACOM LTE-M Button Plus と磁気センサーを接続する」の中に「近づいた時と離れた時の両方をセンシングするには?」として掲載しています。
また、SORACOM のユーザー事例となりますがマイコンと組み合わせて両エッジに対応させている方法もありますので参考資料としてお使いください。
(両エッジ: Close だけでなく、Open の時にも反応する仕様)


SORACOM の設定について

Q. 今回の仕組みでは、SORACOMコンソールのアカウントに紐づくメールアドレスに通知が送られますが、通知の送り先を別のアドレス以外に変更することは可能ですか。
A. Hosted Funk における送信先のメールアドレス変更は可能です。
IoT DIY レシピの「11. 次のステップ」の中に「メール送信先の変更」として掲載していますので、お試しいただけます。
(注: Hosted Funk は試験提供中の機能であり、断りなく仕様の変更や中断がありえますのでご留意ください)

Q. ボタンの(シングル、ダブル、長押しといった)クリックタイプ毎に別のメッセージを送ることが出来ますか。
A. クリックタイプを基に文面そのものを変更したり、動作を変えたいといった場合には AWS Lambda 等の FaaS をご用意いただき、その中で分岐のプログラムを実装いただくことで実現できます。
Hosted Funk が送信するメールはメタデータサービス内のユーザーデータに格納した文面1種類となり、その文面内で「クリックタイプの表示」が可能となっています。開発方法については、例として挙げた AWS Lambda でプログラムする方法についてはAWS のチュートリアル等をご覧ください。

Q.  SORACOM Air のメタデータサービスのユーザーデータの値は、自分自身のAWS Lambdaを設定した場合も、AWS Lambda側のパラメータとなりますか。 
A. SORACOM Funk から呼び出された FaaS(AWS Lambda 関数等)で SORACOM Air のメタデータにおけるタグやユーザーデータを活用したい場合は、呼び出し先の FaaS 側から SORACOM API を用いて読み出していただくことになります。
API は getGroup (GET /group/{group_id})となり、その中の .configuration.SoracomAir.userdata がユーザーデータとなります。ちなみですが、SIM に紐づくタグは getSubscriber (GET /subscribers/{imsi}) の .tags となります。AWS Lambda を利用される場合は「soracom-cli Lambda layer」を利用いただくと SORACOM API 手軽に呼び出せる環境が整います。soracom-cli Lambda Layer についてはSORACOM の利用料金を定期的に Slack に通知するをご覧ください。
また、SORACOM Funk の送信するフォーマットはこちらに記載されています。

Q. 時刻: {{etc.timestamp}} 以外に様々なパラメータがあるとのことですが、他に利用できるパラメータの一覧はありますか
A. Hosted Funk によるパラメータの確認方法は、IoT DIY レシピの「11. 次のステップ」の中に「メール本文のカスタマイズ方法」に記載されている内容をご確認ください。実際に送信してみたい場合は、動画の中でご紹介した「ユーザーデータ」の部分を空にしていただきメール送信することで確認いただけます。
(注: Hosted Funk は試験提供中の機能であり、断りなく仕様の変更や中断がありえますのでご留意ください。)


その他の質問について

Q. 付属の磁気センサースイッチを、押しボタンスイッチ等に変えても問題なく動きますか。
A. 一般的な押しボタンスイッチであれば動作可能です。また、SORACOM LTE-M Button Plus は本体自体にも押しボタンスイッチがついておりますので、それをご利用いただくことも可能です。
接続において特にご注意いただきたい点は SORACOM LTE-M Button Plus の接点インターフェイスは「無電圧接点」であり、電気が通っているタイプ(有電圧)のセンサーを接続すると破損する恐れがあります。一般的な押しボタンスイッチは無電圧であるため動作可能となります。SORACOM LTE-M Button Plus の接点インターフェイスの仕様は 商品ページに記載されています。「電気的特性」の項目をご覧いただき、その仕様に沿っていることを必ずご確認ください。

Q. ウェブサイトに記載のあった、送信回数1500回の制約について詳しく教えていただけますでしょうか?
A. SORACOM LTE-M Buttonは料金体系が2つあります。送信回数1500回の件は SORACOM LTE-M Button powered by AWS というモデルであり、今回ご紹介した SORACOM LTE-M Button Plus(for Enterprise 含む) とは異なる料金体系のモデルです。SORACOM LTE-M Button powered by AWS の料金体系 (1500回の制約を含めた内容) はSORACOM LTE-M Button powered by AWS の商品ページをご確認ください。また、SORACOM LTE-M Button Plus の料金体系は、本ブログの別のご質問「利用料金はどれくらいかかりますか?」をご覧ください。

Q. 今回の講座で利用した接続端子の型式を教えてください。
A. 現在 IoT 体験キット ~ 磁気センサーに同梱している接続端子の型番は CH-2 となります。マルツ電波等でお買い求めいただけるものになります。
※ キット内における同梱品は予告なく変更される可能性がありますのでご留意ください。


いかがでしたでしょうか。今回のキットを利用することで、ドアの開閉状況の確認だけでなく、下記のような用途に応用が効きます。

  • トイレやお部屋の扉に取り付け、遠方に住む家族の見守り
  • オフィスの扉に取り付け、入退室記録を取得
  • ポストに取り付け、郵便物が届いたタイミングを検知
  • 冷蔵庫やワインセラーに取り付け、扉の閉め忘れ防止

短時間でIoTシステムが構築できますので、ぜひチャレンジしてみてください。

また、7月14日(火)には、最新のIoTやSORACOMにキャッチアップできるカンファレンスをオンラインで開催します。クックパッド、星野リゾート、三菱重工業等、テクノロジーでアイディアを形にするゲストにご登壇いただきます。様々な全国どこからでも参加可能ですので、ぜひご参加ください。

www.discovery.soracom.jp

ソラコム 熊崎