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SORACOM に関するお役立ちTIPS – 4月23日 Hello SORACOM Online ご質問への回答

皆さんこんにちは、ソラコム熊崎です。

先週4月23日(木)に、Hello SORACOM Onlineを開催しました。当日ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。

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Hello SORACOM とは

『Hello SORACOM』は、IoTを自社ビジネスに取り入れたい、SORACOM のサービスについて知りたい、IoTシステムの構築をしたいとお考えの皆様向けに、SORACOMを知る入口としてご紹介するイベントです。

昨年から東京、大阪で定期開催し、ご好評をいただいた本イベントを、今回初めてオンラインセミナーとして開催しました。

前半の『ビジネス編』では、最新のIoTの動向やIoTビジネス構築の課題、SORACOMを導入いただいた様々な業界や活用方法の事例をご紹介したほか、GPSマルチユニット SORACOM Editionを使って、 IoTの基本となるセンサーデータの収集から可視化までの簡単な始め方をデモを交えて解説しました。

後半の『テクノロジー編』では、IoT コネクティビティ、デバイスの管理、クラウドへの連携、セキュリティ対策といったIoT 構築時の課題を解決する SORACOM プラットフォームの解説を行いました。
当日は、多くのご質問をいただきましたが時間の都合上時間の都合上全てに回答できませんでしたので、本記事でご回答させていただきます。最後まで是非ご覧ください。

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質疑応答の様子

当日いただいた質問とその回答

データ蓄積可視化サービス SORACOM Harvest/ SORACOM Lagoon についてのご質問

Q. データを収集・可視化サービス SORACOM Harvest Data の蓄積容量や蓄積期間はどのくらいですか?

A. SORACOM Harvest Data の制限は「送信1回あたりの最大データサイズ」と「データ保持期限」となっており、蓄積容量に関する制限は設けておりません。(容量の制限は行っておりませんが、送信毎に費用が発生する従量課金サービスとなっています。費用は SORACOM Harvest のご利用料金でご確認ください。)蓄積期間は標準で40日、データ保持期間延長オプション(別途費用)を利用することで40 日間から 731 日間に延長できます。詳しい仕様は SORACOM Harvest Data の特徴
をご覧ください。

Q. GPS マルチユニット SORACOM Edition を先日購入しました。SORACOM Lagoon での表示方法に苦戦しております。やり方は、ご紹介にあったレシピを見れば分かりますか?

A. まさに今回公開を開始した IoT DIY レシピが該当するかと思います。GPS マルチユニット SORACOM Edition と SORACOM Lagoon の組み合わせについては 【IoT DIY レシピ】GPS マルチユニット SORACOM Edition で作る「健康管理や肌の乾燥を防ぐ温湿度計」 をご覧ください。

Q. SORACOM Lagoon 側のアラート設定でメール送信が出来るということでしたが、SMS送信も可能でしょうか。

A. SORACOM Lagoon 直接対応している送信先に SMS(ショートメッセージ)は含まれていないため、代替手段として類似するEmailをご利用いただく方法、もしくは Webhook を経由して SMS 送信が利用なサービス(例:Twilio SMS)を呼び出す方法が考えられます。

Q. SORACOM Havest Data へ送付できるデータの形式は制限がありますか?

A. 制限はありません。テキストはもちろん、バイナリデータでも送信いただけます。JSON で送信いただければ、数値データであれば SORACOM Harvest Data のグラフ描画機能でグラフ化(もしくは地図にマッピング)ができるようになり確認に便利です。送信プロトコルが TCP もしくは UDP の場合は自動的に Base64 形式でのエンコードされて保存されますが、バイナリパーサー機能を利用するとバイナリから JSON への変換を SORACOM プラットフォーム上で行えます。

Q. SORACOM Harvest Data ではなく SORACOM Lagoon からログデータをダウンロードすることは可能ですか?

A. SORACOM Lagoon に表示されるデータは、SORACOM Harvest Data に格納されているデータが基となっています。SORACOM Harvest Data はデータ収集・蓄積サービスとして、蓄積だけでなくデータの出力もCSV やJSONといった形式でダウンロード可能となっていますので、ご利用ください。

Q. デバイスがデータを送信してから SORACOM Harvest Data に反映されるまでの時間は何秒程度ですか?また、何秒以内に反映されますといった保証値はありますか?

A. SOARCOM Harvest Dataはデータ受信行い次第、可能な限り即時蓄積されます。SORACOM ユーザコンソールではページを読み込んだ(もしくは再読み込みした)時点での最新データが表示されるため、「SORACOM Harvest Data には格納されているが、ユーザコンソール上に表示されていない」といったことがあり得ますが、「自動更新」機能にて5秒毎(もしくは複数回線であれば60秒毎)で自動的に再読み込みがされるようになります。この時、データ取得には API を利用するため、頻繁に行うと API 呼び出し制限にかかる恐れがありますのでご注意ください。制限についてはSORACOM API 利用ガイド / エラーメッセージのフォーマットをご覧ください。

Q. SPS のデバイスパートナーとして登録された製品でないと、SORACOM Harvest Data のグラフ表示はできないのですか?

A. SORACOM Harvest Data のご利用に関しては、デバイスの制限は一切ございません。SORACOM Air を通じて harvest.soracom.io (もしくは unified.soracom.io) に対してデータを送信する事ができれば利用可能です。例えば USB ドングル型モデム AK-020を Raspberry Pi といった小型コンピュータに取り付けて SORACOM Harvest Data にデータ送信する構成も可能です。また、デバイス管理サービス「SORACOM Inventory」で “仮想デバイス” を作成すると、その認証情報を使ってインターネット経由(SORACOM Airを使わずに)で SORACOM Harvest Data にデータ送信できます。詳しくはインターネット経由でSORACOM Harvestにデータが入れられるようになりました。をご覧ください。

Q. SORACOM Lagoon で特定のグラフを特定のユーザーに対して参照する機能として提供することができますか?

A. SORACOM Lagoon は「SORACOM Lagoon ユーザー」という専用ユーザを作っていただくことができ、皆さん自身で登録・削除が可能です。ダッシュボードやパネルを編集できる「編集可能」と表示専用の「読み取り」の2段階の権限を設定できます。作成可能なユーザ数は SORACOM Lagoon のプランによりますので、SORACOM Lagoon のご利用料金にて比較検討ください。

他クラウドとの接続・自社サーバーへの接続 サービス SORACOM Beam/ SORACOM Funnel/ SORACOM Funk に関するご質問

Q. SORACOM Beam、SORACOM Funnel、SORACOM Harvest、SORACOM Funk にデータを送信できる Unified Endpointを複数設定すると、通信料金は変化(増加)するのでしょうか?

A. Unified Endpoint 自体の利用は無料です。費用はその先で有効となっている SORACOM サービス毎で発生します。例えば SOARCOM Funnel (0.0018/回) と SORACOM Funk(0.0018円/回) が有効となっている状態の SIM グループに対し、Unified Endpoint経由でデータを1回送信すると、SORACOM Funnel 1回分と SORACOM Funk 1回分の費用(計 0.0036円 (SORACOM Air 通信料や税は別)が発生します。

Q. SORACOM Beam と SORACOM Funnel の違い、使い分け方について教えていただきたいです。

A. まず SORACOM Funnel から解説いたします。AWS を始めとしたメガクラウドが提供している「ストリームデータ処理基盤サービス」や、ソラコムのパートナーのサービスへのデータ送信に最適化されたサービスです。AWS であれば Amazon Kinesis Data Firehose 、Azure であれば Azure Event Hubs 等ですが、これらを含めて SORACOM Funnel が対応しているサービスへのデータ送信であれば、最小限の設定項目でスタートできる特徴があります。SORACOM Funnel が対応しているサービス一覧はこちらをご覧ください。一方、SORACOM Funnel が対応していないサービスへのデータ送信を行いたいが、SORACOM Funnel のように設定したい場合には SORACOM Beam が活用できます。例えば自社サービスがこれに該当します。また、MQTT プロトコルによる通信を中継したい場合にも SORACOM Beam が利用できます。以上のことから、「これから新規にデータ収集の仕組みを始める場合」には SORACOM Funnel による迅速なシステム構築が見込めますし、「すでに存在するサービスを IoT システムに組み入れたい場合」には SORACOM Beam が適しているかと思います。

Q. SORACOM のシステムでセンサーから取得したデータは、クラウドではなく、自前のサーバーに保存することはできるのでしょうか。具体的には官公庁系のサーバーを想定しています。また、SORACOM Beam を使わなくてもクラウドサーバへデータ送信は可能でしょうか?

A. 自前のサーバにデータを保存する事は可能であり、2つの方法が考えられます。1つめは SORACOM Air(IoT データ通信サービス)は、いわゆるスマートフォンの通信と同様にインターネット接続が可能となるため、SORACOM Air のみのご利用でもデバイスから直接サーバと通信することでデータ収集が可能となります。この場合、サーバへアクセスするための認証情報や通信データの暗号化はデバイスで行うことになります。もし、この手間(認証情報や暗号化)を低減したい場合は、2つめの方法としてご紹介するのは、 SORACOM Air に加えてSORACOM Beam(データ転送サービス)の利用です。Hello SORACOM Online テクノロジー編でもご紹介した通り、認証情報や暗号化をデバイス側ではなく SORACOM で設定いただけます。

Q. データの送信間隔は最短いくつから設定可能なのでしょうか。

A. データの送信間隔はデバイス側の実装によります。一方、SORACOM 側(SORACOM Harvest Data や SORACOM Funnel 等のサービス)では、短い間隔(1秒に1リクエスト等) でデータ送信することを検討されている方はご相談いただくよう、お願いしております。また、デバイスで送信でき、かつ SORACOM 側でも受信できる範囲の送信間隔だったとしても、電波環境の一時的な悪化によって通信速度の低下が発生し、データ送信が間に合わないケースも考えられます。送信間隔を短くする場合は、こういった面にもご配慮いただく形となります。

Q. APIは何でしょうか?

A. API(Application Programming Interface)とは、特定の機能を他のプログラムやサービスから利用するための仕組みです。SORACOM も提供しています。 SORACOM ユーザコンソールでは「SIM の状態の情報」や「SORACOM の使用料(請求)情報」を Web ブラウザで見ることができます。そこで、例えば普段利用している業務システムに SIM の状態情報を入力する場合は、Web ブラウザを開いてコピー、もしくはCSV等の形式でダウンロードしてから業務システムへ入力と、人手を介す操作となります。 API を利用することで、Web ブラウザでは無く、業務システムが直接 SORACOM ユーザコンソールの情報を利用出来るようになり、自動化や省力化を行うための仕組みとなります。SORACOM の API は “HTTP REST” という形式で提供しており、この形式に対応しているシステムならばアクセスが可能となります。API の概要から SORACOM が提供している API の種類、利用のアイデアは SORACOM Technology Camp 2020 の A2. SORACOM API使いこなしレシピ集をご覧ください。

Q. AWS IoTでデバイスをMQTT接続をしていますが、SORACOM経由で接続することは可能ですか?またそのメリットはどういったものがありますか?

A. 問題なく接続頂けます。単純な通信としてご利用頂くという点ではSIMの管理がAPI経由で自動化できます。また、国内向けSIMであれば速度クラスのコントロールにより、料金的な部分の最適化も自動化できます。SORACOM Beamなどを活用いただくことで証明書、暗号化などの部分でもデバイス側の支援が可能です。詳細はこちらからご確認ください。

その他の SORACOM サービスに関するご質問

Q. Hello SORACOM Online の内容は主にセンシングに関しての説明でしたが、分析データをもとにしたアクチュエータへのフィードバックによる遠隔制御が可能なサービスはありますでしょうか?

A. SORACOM サービスでは遠隔制御を支援するサービスとして、オンデマンド・リモートアクセス「SORACOM Napter」 や SORACOM の閉域網サービス「SORACOM Canal / Door / Direct」と デバイスLAN「SORACOM Gate」があります。選定方法や、活用方法については SORACOM Technology Camp 2020 のB2. 改めて双方向通信について考えよう! 〜リモートアクセスのパターンとその実践〜 をご覧ください。また、5/27 IoT 入門オンラインセミナーは製造業に特化した現場の遠隔監視について、特に PLC を中心として解説予定となっています。

IoT デバイスについてのご質問

Q. 既存のArdinoやラズパイなどに接続できるLTE-M単体はありますか?また、これらの既存デバイスのSDK、APIは用意されてますか?

A. 3点ご案内できる内容があります。1点目はSORACOM LTE-M Button Plus をモデム替わりに利用する方法です。同デバイスは LTE-M 搭載ボタン型デバイスですが、接点入力が可能です。そのため、簡易的な情報であれば接点を通じて SORACOM LTE-M Button Plus をモデム替わりにして信号を送るといった方法が考えられます。方法は SORACOM LTE-M Button Plus と Arduino をつなげて活用する方法でご紹介しています。

2点目は GPS マルチユニット SORACOM Edition の「外部給電タイプ」モデルの利用です。バッテリー内蔵とは異なり、汎用UARTインターフェイスを搭載しているため、UART 操作可能なマイコンから LTE-M モデムのように利用できます。こちらの仕様や入手方法についてはお問い合わせください。

3点目は LTE-M モデムモジュール「BG96 Mini PCIe」をご利用いただく方法です。こちらは物理インターフェイスが Mini PCIe で UART 通信となります。開発をしやすくするために3G/LTE Cat.1/LTE Cat.M モジュール開発ボードキット Mini PCIe EVBKITもあり、USB シリアルから操作が可能です。ご購入は SORACOM ユーザコンソール上からお求めいただけます。また、アプリケーション開発においては 搭載されているモデムである Quectel BG96 の AT コマンドマニュアル(要ユーザー登録)をご参照ください。

Q. まずは”モノ”を購入すれば、最低限のネットワークやクラウドは無料で使えるのでしょうか?

A. 「モノ」に関しては、ご質問いただいている通りご準備いただくこととなりますが、その手間を軽減するのが「SORACOM IoT ストア 」です。是非、ご活用いただければと思います。SORACOM Air (IoT データ通信サービス)によるセルラー通信は1日単位のご契約ができるようになっています。そのため、利用する分だけ使っていただき、不要になったら止めるといったことで費用の最小限化が可能となっています。また、クラウドについては SORACOM Lagoon 等のサービスであれば無料プランから始められます。重要なのは SORACOM のサービスのみならず、様々なクラウドサービス活用の際に「必要なサービスを必要な時だけ利用できる」事を検討いただくことで、費用は抑えつつ IoT システム構築を進めていただけると考えています。

Q. 一つの SIM グループの設定で、3つのボタンを動かす場合、別々に LINE にメッセージを送信できますか?

A. 1つの SIM グループには 1 つの(クラウドやシステム)送信先というのが基本的な利用方法となります。1つの SIM グループに複数のデバイスを収容しており、また、データの送信元に応じて挙動を変化させたい場合は、転送先のクラウドサービス上で振り分けていただくことが最も簡単な方法となります。振り分けに利用可能な情報は、たとえば SORACOM Beam であれば HTTP ヘッダ内に “IMSI” を含めることで、「どの SIM(= ボタン)からのデータなのか」を識別できます。SORACOM FunnelSORACOM Funkでも同様の識別情報が添付・参照できます。それぞれユーザードキュメントをご参照ください。

Q. 気圧を気軽に測るにはどんな方法がありますか?

A. セルラーモデム搭載プロトタイプ向けマイコンボード「Wio LTE JP Version(以下、Wio LTE)」を利用する方法があります。SORACOM のユーザーグループ(SORACOM UG)では、過去にオムロンの気圧センサーと Wio LTE を組み合わせたハンズオンを行っており、当時の資料をKYOSOが公開しています。

Q. LTE-M Buttonの機能は、ボタンクリックのみでしょうか。クリックすることで何ができますか?

A. 通知という意味での機能に関してはクリック種別による3種類のアクションがございます。ここからSORACOM Funkなどからクラウドサービスの提供するFasSサービスを呼び出すことでシンプルなアクションに意味付けをすることはユーザ様にて行うことが可能です。ボタンから端子がでている接点型のボタンもございます。

Q. モバイル通信内蔵 マイコンの外部デバイスとの連携は、Groveコネクタのみでしょうか。

A. ソラコムで取り扱っているセルラー通信搭載プロトタイプ向けマイコンボード「Wio シリーズ」は、センサーとの接続には Grove コネクタを使用いただきます。接続先のセンサーや外部機器にGrove コネクタがない場合はGrove ケーブルの信号線をジャンパに変換するケーブルを利用して接続可能です。Wio シリーズの動作電圧は 3.3V (5V トレラント無し)です。異なる電圧のものを接続した場合は故障の恐れがありますのでご注意ください。

Q. S+ Camera Basicのカメラ映像をリアルタイムで確認することはできますか?従量課金式が前提とのことなので難しいでしょうか。
A. 昨今、IoT で活用されているのが「カメラ」です。 SORACOM ではカメラの画像や動画データに対応するため「大容量アップロード用SIM “plan-DU”」を提供しており、SORACOM のパートナーが提供しているカメラデバイスで幅広くお使いいただくことが可能です。また、SORACOM では回線の状況に応じて様々なアクションを指定できる「監視機能・イベントハンドラ」を利用することで、例えば「日当たりの通信が 1GB を超えたらメールで通知する」といった “自分だけの通信プラン” をお作りいただけるため、使いすぎに対してもご安心できる環境を整えることができます。S+ Camera Basicは、電源をつなぐだけで通信するエッジAIカメラであり、エッジ側(デバイス上)で画像や動画をに対してアルゴリズムで判定した結果をクラウド連携するデバイスです。取得した画像や動画をクラウドへアップロードしていくことももちろん可能ですが、より適した用途としてはエッジコンピューティングであることをご理解いただければと思います。

GPS マルチユニット SORACOM Edition についてのご質問

Q. GPS マルチユニット SORACOM Editon のデータの収集間隔は最低何分毎でしょうか。

A. GPS マルチユニット SORACOM Editon のデータ送信間隔は、1分間隔が最小となっています。別のご質問でいただいている通り、収集間隔とバッテリーは関係性がありますので、計測する対象の変化の度合いに合わせた間隔を設定する事をお勧めいたします。

Q. GPSマルチユニット SORACOM Editionのバッテリーは、データ送信頻度にもよると思いますが、どの程度の期間利用できるのでしょうか?

A. 有効にしているセンサーとデータ送信間隔で大幅に異なりますが、弊社実測において「温度・湿度・加速度・位置情報 4 つのセンサーを有効」といった設定において以下のように確認が取れています。1 分に 1 回のデータ送信で約2日、60 分に 1 回のデータ送信で 約 18日です。特に位置情報(GPS)をオフにすると消費電力が下がるという報告もいただいていますが、目安としてご利用ください。

Q. GPSマルチユニットにバッテリーやSIMが含まれてますが、機器そのものからの発熱影響はありませんか?センサーは外出しできるでしょうか?

A. 給電状態、バッテリー運用状態でセンサーの精度は異なります。センサーの外出し可否も含め、詳細はメーカー提供の資料(取扱説明書)をご参照ください。

通信・ネットワーク・LPWAについてのご質問

Q. 3G/LTEコネクションが切断された、または(再)接続出来なかった場合に、SORACOMコンソールなどで発生日時と接続失敗・切断理由を確認することは出来ますでしょうか?また、切断のログはどのくらい保存されるのでしょうか?

A. SORACOM ユーザコンソールでご覧いただくことができます。確認できる項目や意味については 「セッション状態」「セッション履歴」とは何ですか?をご覧ください。また履歴については現在のところ SIM が登録された以降の履歴を全て確認可能です。SORACOM ユーザコンソールで「もっと見る」とすると過去のデータを取り出せますが、頻繁に行うと API 呼び出し制限にかかる恐れがあります。制限については SORACOM API 利用ガイド / エラーメッセージのフォーマットをご覧ください。

Q. LPWAの1回当たりの通信データ量はどの程度までと考えたらよいでしょうか?

A. 省電力の無線通信「LPWA」は、IoTに適した通信として注目されています。その種類は多岐にわたりますが、データサイズにおいて共通していることは「サイズは極力小さくする」点です。送受信するデータサイズが大きくなれば、それだけ通信モデムモジュールが動作している時間も長くなるため、どの様なLPWA 通信を採用したとしても根本的に消費電力的に不利となります。SORACOM でも LPWA がご利用いただけます。セルラー通信を基にした LTE-M の他に、無線基地局の免許不要な通信として SigfoxLoRaWAN がご利用いただけますが、 Sigfox は12バイト/回、LoRaWAN は最小11バイト/回と、仕様的にも小さいサイズと決まっています。LTE-M はセルラー通信になるので制限はありませんが、同レベルでのデータサイズを心がける必要があると言えるでしょう。SORACOM ではデバイスからのバイナリデータを JSON に展開してクラウドに中継するバイナリパーサー機能があります。この機能を利用して、データをビット単位まで詰め込むことでサイズを小さくしつつもクラウド連携が容易となりますので、データサイズの削減の際にはご活用ください。

その他のご質問

Q. 温度・湿度を測定した結果で、鉄製品に錆が発生するのかどうかを予測する仕組みを作ることができますか?

A. 事例としてご紹介したいのが日本電産の IoT の取り組みです。モーターの外枠をプレスするアルミ鋳造機において、鋳造時温度と不良率の関連性があることが現場でわかっており、サーモグラフィーを活用した「温度のデジタル化」を行って管理をしたところ、不良率を低減できたという内容です。ここで重要なのが「(温度の)デジタル化」と「現場がわかっていたこと」を合わせ、分析していく体制づくりを行った点です。ご質問いただいている鉄製品のサビにおいても、たとえば GPS マルチユニット SORACOM Edition でデジタル化を、そして、「こういう条件の時はサビる」といった現場の知恵・経験を合わせて分析できるのではないかと思います。またこういった活動の支援において、ソラコムのパートナー(SORACOM Partner Space)といった仕組みも利用できますので、具体的なご相談をお待ちしております。

Q. PLCに接続して使用できるようなユニットはありますか?接続事例/活用事例があれば教えてほしいです。

A. ソラコムでは PLC の IoT 化のガイド資料を配布しています。こちらには接続事例や活用の考え方が掲載されています。また、ソラコムのパートナー(SORACOM Partner Space)には、数多くの PLC に強いパートナーにご登録いただいています。パートナーのご紹介希望はお問い合わせください。また、5/27 IoT 入門オンラインセミナーは製造業に特化した現場の遠隔監視について、とくに PLC を中心として解説予定となっています。

最後までお読みいただき誠にありがとうございました。

ソラコム 熊崎