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Let’s try IoT プロトタイピング〜ドア開閉をモニタリングしよう〜QA公開!

皆さんこんにちは。ソラコムnaoです。

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Let’s try IoT プロトタイピング 〜ドア開閉をモニタリングしよう〜

4月に発表し、販売を開始した「ひげボタン」こと、SORACOM LTE-M Button Plus(以下、Plusボタン)を使ったオンライン講座を開催しました。

この Plus ボタンは、ボタンに加え接点入力端子を備えたボタンです。この接点部分を使い、ボタンを押す以外のアクションをトリガーにすることが可能になりました。

そこで今回は、実際にソラコム赤坂オフィスでも課題となったオフィスの扉の開閉タイミングを知りたい!というニーズに応えるIoTの仕組みをお届けしました。

具体的には、Plusボタンにマグネットリードスイッチを取り付け、閉まったタイミングを知りたいボタンに設置します。ボタンが閉まった時に、マグネットリードスイッチが反応し、Plusボタンからデータがクラウドへ送られます。

最終的には、「閉まった」をLINEにてお知らせしたり、データを蓄積する方法をご紹介しました。

アジェンダ

1日目 SORACOM Harvest で SORACOM LTE-M Button Plus のセンサーの動作確認
  1. ボタンで通信自体の確認
  2. 接点デバイスの取り付け
  3. 対応する接点デバイスの解説
  4. NO (Normal Open, A 接点 / 普段はOpen、アクションで Close)
  5. NC (Normal Close, B 接点 / 普段はClose、アクションでOpen)
2日目 アプリケーション活用を SORACOM Beam + SORACOM Funnel で行う
  1. SORACOM Beam と IFTTT で LINE に通知を行う
  2. SORACOM Funnel でクラウドにデータを蓄積する
  3. 接点スイッチの紹介や活用方法
  4. たまったデータの活用方法

必要な機材

  • SORACOM LTE-M Button Plus
  • マグネットリードスイッチ
  • LINE Developers アカウント
  • SORACOM アカウント
  • LINE を表示するためのスマートフォンやタブレット
  • IFTTT アカウント
  • AWS アカウント
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SORACOM LTE-M Button Plus

皆様からいただいたご質問とその回答

Q: 扉に取り付けた場合、電池はどれだけ持ちますか?

A: 商品紹介ページにも記載いたしましたが、回路的にCLOSE状態が維持された場合はOPEN状態に比べて消費電力が上がります。そのため、通常時はOPENになるようにすることで電池の消耗を防ぐことができます。

Q: 電池残量をどこで見ることができますか?

A: 電池残量を確認する方法はデータが送信されたときのデータ内の `batteryLevel` に記録されますのでそれを読み取ってください。仕様はSORACOM LTE-M Button for Enterprise の始め方に記載されています。

Q: このマグネットスイッチは、くっついた時にONのOFFとどちらになるのでしょうか?つまり、クリックのイベントが発生するのは、マグネットがどのような状態で発生するのですか?

A: 今回利用した磁気式スイッチは近づいたときにClose(=ON)となるもので、A接点と呼ばれるものになります。離れたときにClose(=ON)になるB接点という種類もあります。接点についての解説はこちらのCodeZineの記事もご覧ください。

Q: AWS 以外のクラウドに連携したい場合、手順方法はどこかに明記されていますか。

A: SORACOM LTE-M Button Plus (もしくは for Enterprise) から送信可能なクラウドは、SORACOM Beam もしくは SORACOM Funnel が対応しているクラウドサービスとなります。SORACOMの開発者向けサイトで SORACOM Beam もしくは SORACOM Funnel のドキュメントに代表的な連携例が記載されていますのでご覧ください。

Q: 扉が閉まったタイミングだけでなく、閉まっている、開いている、閉まり続けているといった「状態」を取得することは可能でしょうか。

A: SORACOM LTE-M Button Plus は回路がOPENからCLOSE(ボタンで言えば押した時)に発報する仕組みであり、状態の記録よりも回数の記録に向いています。状態を記録したい場合は、データ送信の奇数回は開に、偶数回を閉として「みなす」といったことや、Plus ボタンを複数用意してそれぞれから発報させるといった工夫、またArduino といったマイコンとの組み合わせで可能となります。

blog.soracom.jp

Q: 今回は磁気式センサーを使われてましたが、他にどのようなセンサー接点入力としてインプット可能でしょうか。

A: たとえば、傾きセンサー、赤外線をつかった人感センサー、振動センサーがあります。SORACOM LTE-M Button Plus の接点入力の仕様をご確認の上でご判断ください。また、センサーではなく、Arduinoのようなマイコンと組み合わせる方法もありますので、ご覧ください。

Q: SORACOM Beam→IFTTTの連携で、シングル、ダブル、ロングの使い分けは可能ですか?

A: SORACOM Beam および IFTTT にはデータの内容を見て分岐する仕組みがないため、センサー側での接点のOpen/Closeのコントロールをいただくことになります。IFTTT のようにプログラムを書かずにサービス連携を行う方法としてはAzure Logic AppsIBM Cloud Node-red Starter といったサービスがありますので、そちらの利用もご検討ください。

過去のIoTオンライン講座も公開してますので、ご覧ください!

ソラコム nao