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社員レポート#10 〜 Solutions Architect/Professional Service Consultant〜

こんにちは。ソラコムの平です。

先日(2019年4月10日〜12日)は 2019 Japan IT week 春 が開催され、ソラコムも玉川による基調講演出演とブース出展をさせていただき、おかげさまで多くのお客様に足を運んでいただきました。

さて、最近ピッチを上げてお届けしてきた社員レポートもいよいよ最終回となりました。最終回は「IoTはテクノロジーの総合格闘技」をもっとも体現しているかもしれない、Solutions Architect(SA)の皆さんです!

今までは個別インタビューでしたが、今回は豪華にSAメンバー全員にお話を聞いてみたいと思います。

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株式会社ソラコム
Solutions Architect(右から順に)
今井 雄太 factory
松本 悠輔 ysk
須田 桂伍 kei
大瀧 隆太   takipone

歌って踊れるスターチーム

ーこうやって全員が揃うとなんだか迫力がありますねぇ!

factory: そうですね、普段は在宅で試作品を作っていたりお客様のところに出かけていたりすることが多いですからね。僕たちは違和感ないですけれど(笑)。あ、まずは自己紹介からですね。こんにちは!ソリューションアーキテクトの今井です。factoryと呼ばれています!前職まではクラウド上でのビッグデータやデータ分析の分野で仕事をしていまして、トラックやバスのフリートマネジメント(車両の動態管理)や故障の予兆検知のシステムを開発をするなかで、物理世界とつながるシステム、というIoTの仕組みの面白さに惹かれてソラコムに入社しました。

takipone: takiponeこと大瀧です。元々インフラエンジニア出身で、前職はAWSのパートナー企業でソリューションアーキテクトとしてAWSの導入支援に携わっていました。クラウドのインフラ自動化分野が好きだったので、IoTのデバイス構成や通信をいかに自動化するかに興味があります。ソラコムではパートナーSAとしてパートナー様の技術支援を担当しています。

ysk: はじめまして松本です。ソリューションアーキテクトとしてSORACOMサービスの導入を検討されているお客様への技術面での導入のご支援や、すでに導入されているお客様の課題解決を支援しています。これまでのキャリアでは企業ネットワークの構築や、クラウドを活用したピーク性の高いアクセス処理や動画配信システムの開発を行なっていました。好きなソラコムサービスはSORACOM Endorse(認証サービス)です。

kei: こんにちは、ソラコムでソリューションアーキテクト/プロフェッショナルサービスを担当していますkeiこと須田です。私は前職ではITコンサルタントとして様々な業種のシステム開発に携わっていました。特に大規模な基幹システムのインフラ構築や、業務データを活用したデータ処理基盤の設計/開発などをおこなっていました。現在はその時の経験を活かしながらエンタープライズの領域でのIoTシステムの導入支援などをおもに担当しています。

ーやっぱり揃うと迫力があります(笑)。ところでSAとPSという2つの言葉が出てきましたが、このチームには2つの役割があるということですか?

factory: はい。もともとはお客様との技術窓口を担い、アーキテクチャ設計や運用設計のお手伝いをするSAという単一の役割をもっているチームでした。しかしたくさんのお客様とお話をしていくなかで、例えばプロトタイピングのプロジェクトを一緒に進めていくなど、より深いコミットを望む声が多く聞こえてきたので、SAチームでProfessional Services(プロフェッショナルサービス)、有償のエンジニアリングサービスも提供することになってきています。

-SAやPSという役職はまだまだ一般用語ではないと思うのですが、一言で言うとどんな役職ですか?

takipone: SAはお客様が求めるIoTシステムやビジネスを成功に導くために、あまたあるプラットフォームサービスやデバイスからどれを選定するべきか、どこを作り込むべきかをお客様と一緒に考え、支援します。案件をクローズしたりシステムをカットオフさせることがゴールではなく、お客様から技術的な信頼を勝ち取り、長期的な関係を築いていくことがSAのミッションです。ソラコムではプラットフォームサービスおよびデバイスとしてSORACOMのサービスはもとより、他社のクラウドやソフトウェア、ハードウェアまで区別無く幅広く取り扱うのが特徴ですね。

kei: 各社それぞれでSA/PSの役割や求められている働きは異なるかもしれませんが、ソラコムではIoTシステムを作り上げるためのGlue(接着剤)のような側面があると感じています。扱う技術要素が多岐にわたるからこそ、その技術間をどうつなぐかを全体を見渡しながらよりよいシステム像へ導いていけることが一番の期待値だと考えています。PSの場合、実際にお客様のプロジェクトにメンバーとして参画することでよりプロジェクトをドライブしていくことをしています。
我々の言葉だと、テクノロジーリーダーシップと言っていますが、SAもPSも実際のお客様現場で得た知見を元に、外部で講演をしたり技術文書を書いたり、SORACOMの開発チームにフィードバックを行うのも重要な役割です。

ー開発にも関わりながら、お客様との接点もこなし、テクノロジーリーダーシップも発揮する、、まさに歌って踊れるスターチームですね!ちなみに、具体的にはどんな案件があったりするのでしょうか

意外と多かった本格展開フェーズ

ysk: 金融機関や決済事業者等の高いセキュリティが必要になるネットワークの構築から、これまで世の中にない新しいサービスやハードウェアを作っているお客様まで幅が広い印象があります。前者は既存のネットワークとソラコムをエンドツーエンドで閉域網接続する必要があり、ルーティングやトンネリングといった技術を活用して要件を実現する案件があげられます。対して後者はバッテリー駆動するデバイスの開発のケースが多く、出来るだけ長い連続稼働時間を実現するために比較的バッテリー消費の大きい通信部分の最適化を支援したりしています。お客様の規模感もエンタープライズからスタートアップまで様々ですね。

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kei: IoTという切り口では本当に様々な業種や取り組みがあります。ポケトークのようなコンシューマ向けの製品だけでなく、IoT技術を主軸に置いた事業戦略など本当に多岐にわたるなあというのが印象です。私は電気やガス、プラントなど社会インフラ/エネルギー事業系のお客様を担当しているのですが、こうしたインフラ系の会社さんでも活発にIoT技術が活用されていて、IoT技術は実践のフェーズに入っていることを実感しています。例えばSigfoxやLTE-Mを代表とするようなLPWA(低電力消費広域)を用いたネットワーク構成なども実践的に活用されています。

takipone: 入社してから感じたのは、プロトタイピングやPoCだけでなく本格展開のフェーズまで進んでいる案件が思ったより多いことです。IoTはITの中では新しい技術領域なので、初期フェーズの案件がほとんどだろうと高をくくっていたのですが、良い意味で裏切られました。実際に役に立っていて多くの方に利用していただいているプロダクトやサービスのプラットフォームとしてSORACOM Airをご利用いただいているのは、すごくやり甲斐を感じますね。

チームミーティングは「ドヤ」れる場

ーお客様の課題は多種多様と思うのですが、4人それぞれで関わっている内容は全く違うのでしょうか?

factory: SA/PSチームでは基本的にはお客様との技術的な窓口となり、IoTプロジェクト開始時のアーキテクティングやプロトタイピングであったり稼働中のプロジェクトに対する運用や費用面の最適な提案、トラブルシュートのお手伝いなどを提供し、IoTプロジェクトの成功に貢献します。まずはお客様との会話の中で課題を正しく理解し、あるべきシステムの姿を描き、それに必要なSORACOMサービスやデバイス、クラウドサービスを選んでいきます。お客様の課題は技術面からビジネス特有のものまで様々です。技術的な課題であればSAそれぞれが対応することが多いですが、特定の領域に深い理解が求められる内容であれば他のメンバーやソラコム全体で協力して対応することもあります。IoTではネットワーク、デバイス、クラウドそれぞれの領域に深い理解が求められますが、ソラコムには様々なバックグラウンドを持っているメンバーが揃っているのでエンジニアリングチームと協力して対応することもあります。SA/PSチームも自己紹介にあったように異なるバックグラウンドを持つメンバーが揃っているのでそれぞれの得意領域を活かしながらIoTプロジェクトに関わっています。

takipone: 私はパートナー担当ですので、パートナー様がソリューションやサービスを開発/提供していくにあたっての技術支援を行うことが多いです。デバイスメーカー様はクラウドの構築経験が無かったり、逆にWebサービス開発の会社はデバイスを作るノウハウが無いなど、技術要素が非常に多いIoTならではの困りごとを解決する役割を担います。

ーどのようにしてチーム内で情報共有をしていますか?

factory: 週に一度行っているチームミーティングでは「今週、技術的に面白かったこと、ハマったこと、相談事」というトピックをメインに話しています。一方、あまり案件の状況やスケジュールなどを細かに共有などはしていません(もちろん、相談したいときはしっかり相談しています)。なぜかというと、SA/PSはメンバーそれぞれが別々のお客様の案件を担当しますので、必要とされる技術支援の内容、もちろんスケジュール感も様々です。案件のマネージは各メンバーがそれぞれ自身で行い、そのなかで各自が達成した何かをドヤれる場にできればと思ってこんな形でやっています。結果として、他のメンバーが次に同じようなことが必要になったときにその人に相談したり、その仕組みをつかったりできるようになるのが大事なので。

ysk: SAワークの中で技術的に困ったことがあっても都度チーム内で共有して解決策を探ることが多いですね。一人で抱え込まずにさっとSlack等で相談して解決する文化があります。その時に社内向けのメモを残しておくことも多く、最近でも過去に私が直面した課題の解決方法をメモっておいたものをチームメンバが見つけて課題を解決したといったこともありました。

技術プロとしてお客様と対峙する醍醐味

ーお客様のプロジェクトに入り込んで一緒に進めていく中で何か苦労した点はありますか?

factory:それはそれはいろいろありますよ!例えばステークホルダーの中でもやりたいことがかっちりと見えていないような柔らかい案件では、SAは経験や事例をもとにビジョンを示し、それが具体的に実現可能であることをプロトタイピングなどを活用して示しながら案件をドライブしていく必要があります。逆にやりたいことがはっきり見えていてビジネスもスピードに乗っているような案件では、お客様からの技術的にディープな相談事項にクイックに答えていく必要があります。そんなかんじに、お客様や案件ごとに求められる動き方が全然違うというのがひとつ上げられるかなと。一方、案件ごとに仕事のやり方を自分で決めて自分でお客様と話を進められる、流れを決められるというのが醍醐味でもあります。

kei: 私はPSとして複数の案件にメンバとして入ってプロジェクトを進めることが多いのですが、IoTならではの大変さというのも身をしみて実感することが多いです。factoryが触れてくれたように、IoTシステムを作りあげるには多岐に渡る技術要素を把握したうえで、さらにそれぞれの技術特性をふまえた要件定義や業務設計が必要となります。それに加え、技術や業務とそれぞれでカバーすべき領域が広いということは自ずとステークホルダーも多岐に渡ってきます。横串で様々な観点からプロジェクトを推進する必要があり、ここは大変でもありやりがいがあるところです。例えばクラウド側のデータ分析の観点からすると、フィールド側から高頻度にデータを集収することで分析精度をあげたいとします。一方でフィールド側のデータ集収デバイスが電池駆動だったりすると、データ送信頻度をあげてしまうほどバッテリー消費スピードがあがってしまい高頻度な電池交換など現場でのオペレーションが煩雑になっていきます。このようにそれぞれの実現したいポイントを明らかにした上でどう全体のオペレーションやテクニカルなポイントで全体を最適化していくかをリードしていく役割がPSには求められていると考えています。

ーでは逆にこの仕事をやっていて良かったな〜、と思う瞬間はどんな時ですか?

factory: お客様と技術的な話で盛り上がったときですかね!これに尽きます。たとえばぼくはいま、ロボティクス関連の開発をされているお客様を担当しているのですが「ロボットとクラウドの○○を組み合わせると△△みたいなことできるかも・・・?」「お、先週、そんな論文読みました。」「ああ、いけますね!これをこう実装すれば・・・じゃあ、やってみますか!」みたいな話ができる瞬間が最高です。

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SAチームの特徴とは?

ーさっきまでのすごい人オーラが一気にパーっと華やぎましたね(笑)。いろんな意味でこの緩急のギャップが弊社SAの一つの特徴な気もします。そういえばちょうど最近SAの募集が始まりましたが、こんな方には絶対におすすめ!と言うようなスキルセットやマインドセットはありますか?

factory: ぜひ開発者のみなさまにおすすめです!ぼく自身、以前はソフトウェアエンジニアとして働いていて、ソリューションアーキテクトになることについて「コード書けなくなっちゃうようね・・?」という葛藤と抵抗がありました。しかし実際にやってみると全然そんなことはなくて、お客様と一緒に、設計から検証やプロトタイピングまで、あらゆる部分で技術的にタッチできる仕事です。

takipone: 現職がITベンダーやIT外資の日本支社での製品サポート、プリセールスといった方におすすめです。開発チームとの距離が遠かったり職種ごと縦割りな体制が窮屈という方には、チームソラコムの開発者との距離の近さと、グローバルなサービスを提供しているスケールの大きさがマッチするかなと思っています。風通しの良い会社なので、新しいプロジェクトでは職種を超えてメンバーが集まり様々な役割で参画することもよくあります。

ysk: factoryのいう通り自分で手を動かすことが好きな方にオススメのロールです!手を動かす範囲はクラウドベースのWebアプリケーションやデバイスの電子工作まで様々です。我々は多様性を大切にしたいと考えていますので、既存のSAメンバーと同じスキルセットでも問題ありませんし逆に全く異なるバックグラウンドを持つ方も大歓迎です!

ーSAメンバーみなさんで立ち上げたMeetupイベント ”SA Night #1” も明後日開催ですね。シリーズ開催との噂も聞いています。

kei: はい、基本SAについて熱く語る会でして、面白いイベントになると思います。次回以降の情報はfacebooktwitterでお伝えしていくのでぜひフォローしてみてください。

ーソラコムSAチームの雰囲気を直接感じてみたい方にも必見のイベントのようです。ありがとうございました!

最後に

ソラコムでは一緒に働くメンバーを募集しています。

カジュアル面談も受け付けておりますので、ご興味のある方のご応募お待ちしております。